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■参加とよろこび〜森林ボランティア・フォレスターうじ

◆日時:平成14年1月19日(土)10:00
◆場所:宇治市中央公民館
◆お話:森林ボランティア・フォレスターうじ
 坂本さん(前会長)、木曽さん(事務局長)、中村さん(役員)
◆聞き手:田村(京都府林務課)、下村(森林再生支援センター)
 

 

中村さん

木曽さん

坂本さん

■会のようす

田村・下村:
今日はお休みの所お集まりいただきましてありがとうございます。
坂本・木曽・中村:
いえいえこちらこそ。
木曽:
粟津さん(現会長)にも声かけたんですけど先に用事があったみたいで(笑)。
田村:
本ワークショップには是非お越しいただくということで(笑)。
さて、最初に会の現状等について伺いたいのですが?
坂本:
えー。現在は会員数77〜8名くらい。90%が宇治市在住者で、他は城陽市や京都市から参加される方もいます。
下村:
こうした活動は近年注目が高まっているので、最初の立ち上げの時など、かなり応募が殺到したりということはありましたか?
坂本:
そうですね。50名で募集をかけたんですが、250名も応募があって。
田村:
5倍ですか!
坂本:
それで第2期に再度募集して、現在の約80名という枠になっています。この時の第2期の方には熱心な人が多いですね。
80人のうちの40〜50名程度がコンスタントに参加してくれています。
田村:
会員の構成はどんな感じですか?
坂本:
年齢層は幅ひろいですよ。高校生から70代までだったかな。
木曽:
現在は20才くらいからですね。
坂本:
男女比的には55:45といったところで、最近女の人の参加が増えてきましたね。
 

■参加するきっかけなど

田村:
新しく入る方はどんなきっかけで入るんでしょう?
坂本:
最近は新聞やホームページ、チラシなんかで知る人が多いようです。もちろん現会員からの口コミも多いですね。
田村:
みなさんはどんなことに期待してというか、どんな動機で参加されたんでしょう?
坂本:
僕はボランティア活動をしたかったんですね。福祉系とかいろいろ考えたんですけど、人に言われてなにかやるより、自分の表現として取り組みたい、という気持ちがあって、それでこの活動を選びました。
木曽:
これはなかなか高度な動機ですよね。最初はごく軽い気持ちで入る人も多いですよ。休日にごろごろされてたまらんということで奥さんに言われて入ったのがきっかけなんて人もいます。
中村:
「そこに山があるから」じゃないですけど(笑)、森林ボランティアという名前に惹かれて入りました。入ってみると連帯感があって楽しいのと、作業を終えてきれいになった森を見たときの爽快な気分ですか、これは思わぬ発見でしたね。この楽しさがあるから活動が続けられる感じですね。あと、道具の使い方や手入れの方法なんかを学ぶのが楽しいですね。いままでできなかったことができるようになる喜びというか。中学生の息子も興味があるみたいです。
木曽:
僕は自分自身ができることを探していたんですね。やっぱり自分の表現というか。森の再生ということに自分の目的をみつけたというか、そんな気がしています。
坂本:
この人はこの会に入って今事務局長やってるけど、ほんと良かったと思うね。最初は奥さんに言われて入ったクチだと思うんだけど(笑)、この会で自分なりのものを見つけて本当に活躍してるからね。
 

■活動のよろこび

下村:
お話を伺っていると、一人一人の方がそれぞれの居場所というか、なすべきことを見つけて活躍されているようですが、気軽に参加して、それからできることを見つけて伸びていくという雰囲気があるんでしょうか?
中村:
そうですね。そういう人は多いですね。入ってから木工を始めてそちらでどんどん伸びていったりとか。
坂本:
こうやって事務局で伸びる人もいるしね。
中村:
最初の一年目なんかは何していいかわからなくておとなしくしていたのが、だんだんいろいろ自分でできることを見つけていろんなことをし出すんですね。そうするうちに他の団体のフィールドに参加していったりして自主的に動くような人も出てきていますね。
木曽:
まあ、この会ある意味ばらばらで、運営などについてもいろんな意見があるんですが、でも一人一人が自分にとっての「フォレスター・うじ」の意味を見つけだせる、という空気があって、それがこの会の良さだと思います。私は、参加している人それぞれが満足できる「主人公はみんな」という運営が大事たと思っています。
坂本:
楽しいのはもちろんだけど、ちゃんとやってるよね。
いやうちの会は最初市の呼びかけで始まって。
木曽:
みんな何やっていいかわからないこともあって、最初は全部市のお膳立てで、がっちりしたスケジュールのなかで黙々と作業してたんですけど。
いまでは市から自立した運営になっていますが、あの時に一通りの作業の流れみたいなのをちゃんとやったのは良かったのかもしれませんね。
坂本:
一方で僕はボランティアの限界というのはあると思うんですよね。一生懸命勉強して取り組んでいるけど、業でやっているのとやはり違う。森林ボランティアのなかには、ボランティアだからこそ機械化・効率化を進めるべきだという団体もあるけれど、この会では、作業を通じて森を学んでいく、ということを大事にしたいですね。山を意識していくことが大事だと思います。
下村:
ここに参加して、自分なりにできることを発見していくことができる、いろんな個性が伸びていく学びの場となっているということですが、この会は教育というと堅いですけど、大人の「塾」みたいなところがあるのかもしれませんね。
木曽:
塾ねえ、そういうところもあるのかなあ。
 

■活動の課題など

田村:
運営のお話がありましたが、活動していて、現時点での課題のようなものがあれば教えてください。
坂本:
今の活動フィールドが市の公園なので、いずれ限界がくるのではと思っています。自分たちの森 フォレスターうじの森が欲しくなりますね。市役所には、フォレスターうじの演習林が欲しいと伝えたことはあります。
運営ということで言えば、僕が会長だったときは20人くらいの規模で役員会をやっていたんだけど、最近は役員会の規模が小さくて、一部で話が決まって行っているような気がする。
木曽:
いや、でも役員会の規模があんまり大きくては、決まるものも決まらなくなってしまう。役員会自体はあまり大きくせず、役員が会員の考えをちゃんと知って、それを吸い上げる方法をという考え方でやっています。いや、僕たち仲いいんですよ、こういう運営のこととかになると対立するけど(笑)。
坂本:
対立するねえ(笑)。でもこういう風にいろんな考えの人がいて、ちゃんと代が変わって雰囲気が一新されるというのはいいことだよね。雰囲気が固まってしまうと面白くなくなってしまう。
木曽:
そうですね。今もちょっと私たちで意見が食い違うようなところがありましたけど、いろんな考えがあって、それぞれが率直に言い合える雰囲気というのはフォレスターうじの良いところだと思います。
さっき、活動できる会員中心に、という話が坂本さんからありましたけど、実際に山に入って手を動かす以外にもいろんな関わりがあるだろうということで、そういういろんな活動の広がりに期待する声は出てきていますね。
それから、これも会全体の統一意見じゃないんですけど、これまではどちらかというと大人が学ぶ会だったんですが、これからは子どもたちも山や自然、道具の使い方なんかを学べるようにしたいですね。
下村:
最近は「総合的な学習」の時間などで、地域のくらしと自然環境について学ぶ、といったことも学校教育の中で出てきていますが、そういった学校等から声がかかったりということはありますが?
木曽:
今のところはまだないですね。
 

■交流・連携への期待

下村:
いろいろな関わりといった話題が出てきていますが、ネットワークとか連携といったことに期待されるところはありますか?
坂本:
そうですね。会の中に本当の森の専門家というのがいないので、専門家の視点は外部に求めることになります。森林組合や府の林業普及員と交流しています。
それから実際の活動を通じて救急の手当等いろいろなことを勉強しています。こうした見識を広げるためにも様々な交流をしていきたいですね。
中村:
会員の中には、他のボランティアに入っている方もおられるんですけど、そういった方がお互いのパイプ役になってくれている部分も。
坂本:
みんなそれぞれ楽しく活動していますが、森林を知りたい林業について学びたいという意識や意欲は高いです。雑木林だけでなく、生産林にも関わっていきたいし、放置森林などのあっせんなどがあればいいんですけどね。
木曽:
他の団体がいつどこでどんな活動をしているのか、といったことが判るといいなあと思っています。
これまでも団体間の交流機会というのがなかったわけではないんですけど、これは会の運営とも関係しますが、そういう場にある人が参加したことが、必ずしも会全体にフィードバックされてこなかったところもあるような気がしますね。これは反省点ですけど。交流を生かすには、会の中の風通しをよくすることも大事ですね。そういうわけでこの間のワークショップにも、うちの会だけ大人数でおしかけましたけど(笑)。でもこういうワークショップはいいと思いますね。
田村:
ありがとうございます(笑)。
では最後に、これから森に関わっていきたい、という方にメッセージをお願いします。
坂本:
心の通い合うようなチームワークづくりですね。それとそのためには一人一人がそれぞれの目標が持てたらいいですね。
中村:
まあいきなり目標といわれても大変なので、とりあえず気楽に参加できる場があって、そこで目標が見つけられたらいいと思います。
木曽:
その上で目的を明確に持って継続すること。なあんてカッコイイこと言ってますけど(笑)、ホンネは自分を表現できる場があることが一番大事なんじゃないかと思いますね。楽しい、うれしい、素直。顔がほころぶような楽しさが大切なんだと思います。
小さなことでも何かできることがある。それを発見することですね。あんまりハードになってしまってパンクしては元も子もないですからね。
田村・下村:
今日はどうもありがとうございました。

 

いろんな方がいろんな想いで関わられていて、それでいて一人一人にとってこの会がかけがえのないものになっているという感じが伝わってきて、柔らかくて自由な雰囲気がとても魅力的に感じられました。こんど是非森の方にもおじゃましたいと思います。坂本さん、木曽さん、中村さん、ありがとうございました。
 
森林ボランティア・フォレスターうじ ホームページ http://www5d.biglobe.ne.jp/~forest-u/ もご覧ください。

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